EVOC忘年会

宿泊戦線 シーズン2 〜終焉からの始まり

2014年12月13日(土)。

寒い・・・

朝の7時、散髪に行く為に家を出たが、車の窓は凍っていた。

天気は大丈夫そうだな

天気予報通り、この週末の天気は良く、今年の忘年会も、雨に打たれる心配はなさそうだった。

これなら、「
雨なら棄権」と言う、私の離れ業を出さなくて済みそうで安心した。

散髪から帰って来てすぐにバイクに荷物を積み、家の近所の「
ローソンの君」に会いに行く。

自分の女でもないのに、その可愛さや綺麗さは、はたして必要か?

と、いう持論があるので、綺麗な女性を見ると、苛っとくることが大半なのだが、たまに例外が現れる。

土曜日にしか行かないローソンで、出会うその君は、許してしまう何かを持っていた。

防寒対策の重装備。バイクを降りるだけでも一苦労だが、それも君のためだと我慢した。

しかし、「
ローソンの野郎」しかいなかった。

お前はバイトを休め!

ローソンの君には会えずに、ただ面倒な寄り道をしただけに終わり、私は傷心のまま集合場所へ向かった。



集合場所の君津のセブンイレブンに到着。

缶コーヒーを飲みながら待っていると、
ワンセブさんとポリさんが到着した。

あれ、Takaさんは?

午前中に仕事が入っちゃって、1時に金谷のフェリー乗り場で待ち合わせです


Taka
さんは、確か横須賀の方だったので、フェリーの方が都合が良い。

どうせ向こうへ向かうのだから、なにも問題はなかった。

しばらく談笑した後、男達の忘年会が始まった。

食事処 マルゴ


立ち寄ったのは馴染みの「マルゴ」。

Takaさんの到着時刻まで、昼食でもとりながら時間を調節することに。

ワンセブさんは、黒むつの煮付け、私とポリさんは、カワハギの煮付けを注文した。



去年も一緒だ・・

と、
ポリさんは、去年もカワハギの煮付けを注文していたことが判明。

が、それは私も一緒だった。ここのカワハギの煮付けは、本当に美味しい。

ワンセブさんは、去年は赤むつの煮付けだった。どうやら、「むつ」に惹かれてしまうらしい。

ストーブの傍で温みながらお腹を満たし、そして
Takaさんを迎えに出発した。

The Fish



フェリー乗り場の金谷港傍の「
The Fish」 で、フェリー到着まで時間を潰す。

お、なんだこれは、可愛いぞ!?



バウムクーヘンの甘い香りの中、石でできた猫を祭っている神社が設置されていた。

なんだろう? お賽銭入れて願えば、うちの来夢さんにも、何かご利益があるのかな?

と、お金を入れようとしたが、よく見ると、「
恋招き猫 かなにゃん神社」となっていた。

・・・・・

はしゃいだ自分が情けない。何が恋招き猫だ。危うく願ってしまうところだった。

ちょい苛したまま煙草を喫っていると、フェリーが到着。そして
Takaさんも到着した。



一泊二日、だったよな・・・?

Takaさんの荷物がやけに大きい。ツー慣れしているので、備えあればってことらしい。

とりあえず買い出しに行きましょう

と、去年も立ち寄った「
ODOYA」で、部屋で飲む酒やつまみを購入しに行く。



買い出しを済ませて戻ると、風が強くなっていた。この季節の強風は、ただただ身体に響くだけだ。

さて、どうしましょう?

と、
買い出しも終わり、全員揃ったことだし、これからどうするか? と、いう話になった

チェックインで良いだろう?

風も強いし寒いし、さっさと風呂に入って、部屋でまったり、ってのが、今一番したかったことだった。


いやいや、ソフト部もやってないし、Takaさんも全然走ってないですしね


と、何やら怪しい笑みを浮かべる
ワンセブさん。既にこの時、彼の頭にはあの企みがあったのだろう。

ちょっと山道なんですけど、そこ行きますか?

山道? 嫌な予感がするな

兄貴の曲がれるかな?

曲がれるかな? なんだそれは? 曲がれない道なんて、それはそもそも道と言うのか?


嫌な予感は強くなる。

大丈夫ですよ。前回行ったとき、重機を入れるからって道も広くなっているはずだし

なんだろう? 嫌な予感しかないが、今までミスなんてしたことがない
ワンセブさんだ。

いつもよりちょっときつい感じだろうと、甘い考えのまま出発した。

里見八犬士終焉の地 富山



落ち葉の絨毯みたい・・・って言ってる場合か!

右に左に、バイク一台程度の道。落ち葉とコケがぎっしり、舗装などされていない急斜面。

ま、曲がれない道が本当にあった・・・

重機が入ったなんて、絶対にない。ほぼ無法地帯だ。


ワンセブ
さん、ポリさんは先へ行ってしまう。だが、早々に私は追いつこうという努力は止めた。



里見八犬士終焉の地か・・・そりゃそうだろう。俺様が終焉を迎えたわ!

と、到着して私は本気で項垂れた。


一速でしか走れなかったですよ、道もガタガタだし・・・

ポリさんも辟易していた。

落ち葉とコケが酷くて・・・

いつコケてもおかしくない、私の危うい後ろを走っていた
Takaさんも、やはりキツイ道だったようだ。



心は折れたままだが、展望台があると言うので、階段を登っていく。




そして展望台のある場所へ出た。




展望台の上で、滝沢馬琴を逆恨みしながら、私は帰りの道のことを思った。

あの道を下る。登りよりも下る方が怖い。それを考えると、里見八犬伝に苛ついてくる。

俺は無事に降りられるのか?

絶望にも似た思いで、私はエリミのエンジンをかけた。

酪農の里



舗装されている道ってのは素晴らしい。それに、汗(冷汗)ばんだ身体に、強風が心地良かった。

ヤギの群れを見て、大きな牛を眺め、ようやく身体と心にも、平静さが戻ってきた。



そして彼らはソフトクリームを食う。寒い寒いと言いながらも、彼らはやめない。

私はソフト部ではないので、ここでは牛乳を飲んだ。そして思い出す。

酪農の里と言っても、それほど濃厚な牛乳ってわけではなかったことを。

天然温泉 高鶴山荘



ようやく本日の宿、高鶴山荘に到着。部屋は偶然にも去年と同じ場所だった。

ワンセブさんらしくない、チョイスのミス(終焉の地)もあったが、ここまで来ると、良い思い出? となる。

すぐに露天風呂を予約。少し時間を潰したのち、至福の時間を味わいに向かった。



人目も気にせずに脱ぎ出す無警戒な露出狂な男達。



去年は諸事情により入れなかった温泉。

無警戒な男達とは違い、しっかりと隠すべき部分を隠して、私は湯につかった。

生き返る。至福と言うのは、こういうことを言うのだろう。

この後に、バイクに乗って帰らなくて良い、というのがたまらない。



風呂から上がっての食事。

去年と・・・九割一緒だ

と、去年のメニューを確認した
ポリさんが呟く。

そして去年同様、ご飯は昔話風のてんこ盛り。
ポリさんに至っては、それを二杯だ。

ここの食事はそこそこ美味い。お吸い物も葱抜きにしてくれたので大満足だった。

腹が膨れた後は、部屋に戻って雑談会が始まる。



カルピスとバニラビールで大人の時間を過ごす。(俺だけだが・・・)

実は
ポリさんも、度数の高いカルピスをストレートで飲めるイケる口だった。

微炭酸のプリンですね

と、バニラビールを飲んだ
Takaさんに言われて、全くその通りだと思った。正直美味くはない。

喫煙者が、全員アトピーと喘息持ちという新しい発見があったり、子供の話をしたりと会話が弾む。

三人とも子持ちなので、子供の話を聞いたりしていると、子供が欲しくなる。

だが、
ポリさんは、その可愛い盛りの時に、来年から山梨へ単身赴任だそうだ。

家を買い、子供ができると、転勤候補者になるようだ。

一番いて欲しい時に
ポリさんがいないってことで、奥さん(AIちゃん)も大変だろう。

山梨は寒いだろうってことで、薪ストーブは最強だと
Takaさんが教えてくれた。

家を建てた時に、薪ストーブをつけたことがあるようで、よく知っていた。

薪ストーブなど憧れてしまうが、実際は色々面倒なこともあるのだろう。

私が言っているのは、「田舎って良いな」と言いながら、実際に住むことはない奴らと変わらない。

モテそうなのにね?

なら、俺と付き合えよ

え? 私はちょっと・・・

と、言う女と一緒ということだ。悪気がない分、逆に傷つけているってことをもっと知るべきだ。

話が逸れてしまったが、
Takaさんの持ってきてくれた栗焼酎が人気。

当然酒が増えると、大人トークもあるのだが、
ワンセブさんはストレート過ぎて気持がいい。

ストレート過ぎんぞ、ってことも幾つかあったが、こうして楽しい時間は過ぎて行った。



二日目へ

 

 

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